学校の講義では
原文に引きずられないように、
全体の流れを意識するように、と指導される。
私は、少し原文から離れて飛び降りると、
いつも着地点がずれていて、痛い目にあっていた。
それで、臆病になっていた。
しかし、今回は、とあるトライアルで、
思い切ってみた箇所がある。
そこに受け止めてくれるマットはないかもしれない。
でも、あると信じて飛び降りた。
軍事政権下、市民は民主化を強く求め立ち上がる、というくだりの後に続く字幕。
”But the generals wanted it differently.”
字面だけ読むと、
「しかし、軍事政権が望んだものは違っていた」。
Differentlyをどう表現したらいいだろう。
比較対象を明示せず「違っていた」と言われると、
何とだっけ?とやや消化不良になる。
要は、「政府は民主主義を望んでいなかった」ことを
言いたいのだが、文字数は10文字しかない。
後に続くのは、政府による弾圧の話。
該当する箇所は、その前振り。
民衆と政府の対比が出ればいいかなと悩んだ結果、
「政府と民衆は衝突した」
とした。
初めて、原文から自由になれた気がした。
これまで、こんなに、ハコの字面の情報と字幕を
乖離させたことはなかった。
トライアルは通ったので、
おそらく許容範囲内だったのだろう。
自分はいいと思っている。
でも、そう思わない人がいるかもしれない。
今後も、そんな不安と、ずっと付き合っていくのだろう。
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