2012年、最後に読んだ本は『あすなろ物語』。
年の締めくくりに読むのは前向きな物語がいいなと思い手にした。
「あすは檜になろう、あすは檜になろうと一生懸命考えている木よ。でも、永遠に檜にはなれないんだって!それであすなろうと言うのよ」あすなろは、檜になる夢が叶わない、悲しい言われのある木である。
『あすなろ物語』井上靖
しかし、物語の半ばから、「あすなろ」は前向きな意味を含むものになる。
多くの人間は大抵 翌檜(あすなろ)だが、大きくなって檜になる歴とした檜の子もその中に混じっている。私は、31歳まで翌檜でさえなかった。
『あすなろ物語』井上靖
この先、檜になるまで何年かかるか分からない。
ずっと翌檜のままかもしれない。
今年は、檜の子の芽だけでも出したいな。
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