2013年4月26日金曜日

説明会と顔合わせ

字幕翻訳OJTでは、実際の仕事に近い形で行い、少人数のゼミ形式をとる、と聞いていた。
そう言われても、いまいちピンとこないまま
オリエンテーションに参加した。

3-4人のチームで1人が11分程度を担当する。
最初の納期は、作業開始日から6日後の午前10時。
作業のペースは、トライアルと変わらない。

違うのは、表記やトーンのすり合わせが必要なことと
互いの訳をチェックし合うことだ。
もらったコメントをもとに、各自が修正をして、最終納品。
最終納品後に、チームで勉強会を行う。

OJTって何だろう?と不安だったけれど
映画祭の字幕制作とほぼ同じだなと思ったら
少し気が楽になった。

OJTで同じチームになった方は、
コース修了後、最初のトライアルで合格した人ばかり。
一発合格かあ、すごいなあ。
スタートは同じなんだけれど、
何だか、皆がまぶしい。

2013年4月24日水曜日

トランネット

トランネットでは、出版翻訳のオーディションを主催している。

訳文を提出し、合格すると、その本の翻訳を担当できる、というもの。
報酬は印税ではなく、買い切り。
訳者の表示は案件による。

ジャンルはいろいろ。
オーディションは不定期に行われ、年間で約25回くらいかな。

課題

原文のタイトルと、書籍の概要(日本語)、翻訳時期、ページ数なども公開される。
課題になる箇所は、冒頭の部分が多い。
ボリュームは、800-1,000ワード。
翻訳期間は約7日間。


費用

応募は都度3150円。
入会金5250円。年会費は10500円。


評価

添削はされないが、A~Eで評価がつく。


冷やかしOK

オーディションが開催されると、課題文とその概要がメールで送られてくる。
入選者が決まると、サンプル訳と解説も同じくメールで送られる。
応募しなくても、日英のテキストがもらえるのは、ありがたい。

英語で気になった部分が
日本語でどんなふうに処理されているのか確認をしたり、
ざっと講評を読むだけでも、なるほど、と思うことが多かった。


いざ、応募!

英日のテキストを手に入れたって、なかなか勉強しようなんて
思えんのです。
期日を設定されないと、どうにも腰が重たくて。
冷やかしてばかりでなく、応募するぞと思わないと、
やる気が起こらない。

次の3つを繰り返した。
(1)限られた日数で、期日までに訳文を仕上げて提出する。
(2)訳例と自分の訳文を、一文づつ付き合わせて違いを見ていく。
(3)講評を読んで、原文を読み返す。


その結果…

連戦連敗!

もうね、落ちるのとか、慣れましたよ。
「あーあ」程度にはガッカリするけれど。

「1番」になるって、すごいことだなと思う。
キラキラと輝くイスは、ただ1つ。(ページ数が多いと複数の時もある)
それを50-90人で争う。

去年、私は、ボリュームが少なくて、面白そうなのものを狙って
6回応募した。

しかし、50人の中で、抜きん出て
ぐいぐいと編集者を惹きつけるような文章は綴れず、
一度も訳者になれなかった。

字幕は、文字数の縛りがあり情報を凝縮するのが大変。
一方、出版翻訳では、文字数制限や字幅からは開放されるが、
すべての情報をくまなく訳出することが本当に難しかった。
明快で美しく、原文の情報が整理された文章を書けるようになりたい。

もうすぐ、年契約の更新の時期である。
今年は、解約することにした。

またいつか挑戦しよう。

2013年4月22日月曜日

右か左か

私は、方向音痴である。
絶対に右である、と感じる場合、
左に進むとあっていることが多い。

自分が直感的に正しいと思っている方向の逆に向けて、
「違う気がするのに」と思いながら、進むのだから
葛藤はある。最初の一歩を振り出すのは勇気がいるものだ。

行きたいところに、着いたとき、
「ああ、自分を信じてはいけない、と信じた自分は正しかった!」
と、自信がつくような、悲しいような、よくわからないことになる。

方向感覚においては、自分の弱点を意識している。
翻訳については、どうだろう。

先日、自分の弱点についての話を伺い、考えさせられた。

翻訳者は、必ず次の2つのタイプに分かれるのだという。

原文に忠実であるが、情報を盛り過ぎて、日本語としてぎこちなくて読みづらいタイプと
するすると読みやすいが、原文の情報を落としすぎたり、原文から逸脱したりしがちなタイプ。

両者に優劣はない。
どちらかに偏っている限り、どちらもイマイチになってしまう。
そこで、自分がどちらに寄るタイプかを知り、
弱いところを意識することが重要だという話だった。

忠実派は、もともと細かいから、流れを重視しても
情報を落としすぎたり、脱線しすぎることはないので、
思い切って流れを見よう。

流れ派は、読みやすく整ええるのは上手いので、
細かいところを見落としていないか、原文に寄り添うことを
意識しよう。

どちらも、自分と逆の要素を意識することで、
ちょうど良い具合になるものだ、と。

自分の何が弱点かって、全部弱いので、あまり考えたことはなかった。
結局、「原文も、流れも、言葉選びも、何もかも!」と欲張りすぎて、
右にも左にも行けず、立ち往生。
中庸におさまるどころか、ただの中途半端になるのがオチであった。

「原文」と「流れ」の2つに絞った、シンプルな考え方なら、
右か左かどちらかに、踏み出せそう。
なるほど!と思った。

次の翻訳の時に、意識してみよう。

2013年4月20日土曜日

ヒトラー

4月20日。今日はナチス・ドイツの独裁者アドルフ・ヒトラーの誕生日である。
もし、まだ生きていたら、120歳を超える、おじいちゃん。


この「もしも…」を小説にした物語がドイツで大ヒットしているらしい。
ヒトラーが現代に生き返る。当の本人は大真面目なのだが、
そっくりさんと思われ、ブラックジョークと受け取られてしまい、
コメディアンとして人気者になってしまうそうな。
日本語訳が出たら、読んでみたい。

もし、映画化されたら、『ヒトラー最期の12日間』で総統を演じたブルーノ・ガンツに
再びヒトラー役をしてほしいなあ。

総統(本物)




ブルーノ・ガンツ
さて、ヒトラーを取り扱った作品と言えば、
真っ先に思い浮かぶのは、手塚治虫の漫画『アドルフに告ぐ』である。


『アドルフに告ぐ』

3人のアドルフにまつわる物語。
1人は、アドルフ・ヒトラー。
そして、ユダヤ人のアドルフ・カウフマンとドイツ人と日本人のハーフのアドルフ・カミル。

物語は1930年代から始まる。
舞台は、日本とドイツ。物語が深みにはまっていくにつれ、複雑に交錯していく人間関係が面白い。
史実を織り交ぜながら、細部まで練られたストーリーで、最後までぎゅーっとひきつけられる。

2013年4月16日火曜日

慌てて我がふりを正す

翻訳の添削の仕事をしている。

適切でない箇所は分かる。
でも、それについて、どうコメントしたらよいのか。
いつも、頭を抱えている。

同じ個所で同じようなミスを指摘することが多々ある。
「あ、やっぱり、この言い方の方がいいかも」
と、書いていくうちに思いついていく。
そうすると、前の受講生の数名分のファイルに戻って修正する。
なかなか一発で、決められない。
自分の要領の悪さと、力量のなさを痛感する。
そんな訳で、添削の仕事は時間がかかる。

私の場合、時間単価に計算し直したら、
恐ろしいくらい低賃金だろう。

『仁義なき戦い 頂上作戦』で
7年4か月の判決を打たれた広能のセリフが脳裏をよぎる。

仁義なき戦い 頂上作戦より










「間尺に合わん仕事したのう」
が、しかし、“間尺に合わない”どころか、大変勉強になった。
他人の原稿を複数のパターンで触れることができてよかった。
ツッコミを入れてばかりいたせいか、
自分の原稿をチェックする時に、
前よりも客観的に赤入れできるようになった気がする。

主な指摘事項は、
・主語と述語がねじれている。あるいは、主語が不明。
・短い文字数に収めたことによって、言葉が足らず、流れの中で別の意味にとれてしまう。あるいは、意味不明。
・情報の取捨選択。
など。

受講生の原稿に書いたコメントは
そのまま自分に言い聞かせていることがしばしばである。

2013年4月15日月曜日

3年かけて1段よじ登る

トライアルの合格発表。
今回は特にドキドキした。

これまで、原文に雲がかかっているように思え、メッセージがよく見えなかった。
今にも大雨が降りそうな灰色の雲がどんよりと広がることもしばしば。

結果として、荒れた部分が残っている原稿になってしまう。
ダメだろうなあ、と思いつつ、もしかして、と淡い期待もしたりして、
まるで宝くじで一等前後賞を狙うような気持ちで結果を見ていた。

今回も白い雲が広がっていた。
でも、進めていくにつれて、だんだんと雲が消えて、
すっきり晴れた青い空が見えたような気がした。

だから余計に結果を見るのが怖かった。
それなりに納得がいくものを書けたと思っているのは
独りよがりなのかもしれない。
そう思い知らされるのかな、その方が嫌だな、とビクビクした。

よおし、と思って、クリックしてみると
合格だった。

合格は、もちろんうれしいのだけど、
「きゃー!やったあ。合格ぅー!」と叫び散らして駆け回りたいというより、
ふとんに包まって昼寝したい気分。
肩の荷が下りて、ほっとした。
「ああ、よかった」と。

映像翻訳の勉強をしようと学校に通い始めたのは3年前の2010年4月。
やっと1つの区切りがついた。

トライアル合格後は、OJTを終えると、
やっとスタートラインに立てるらしい。

まだまだ、先は長そう。
今年度も頑張ろう!

2013年4月8日月曜日

世界地図

地図帳を買った。

地名の表記を調べる時は都度、図書館で地図帳を借りていた。
他にも調べることが必ずあるので、特に不便はなかったのだが
毎回使うものだし、手元に欲しいなあと思っていた。
高い買い物ではないのだが、無くても何とかなってきたせいか、
どうも後回しになってきた。

今回、検討した地図帳は3つ。


グローバルマップル 世界&日本地図帳 1,680 円

・大判で見やすい。
・遺跡や観光名所などが地図上に記載されている。




新詳高等地図 初訂版 1,575円

・学校で先生が紹介していたもの。

この2つは、びっしり書いてあって、詳しい。




ベーシックアトラス世界地図帳

・パッと開いた時、随分すかすかだなあと思ったのだが
よく見ると、上の2つに比べ、縮尺が大きいページが多い。
・ぎゅーっと細かく書かれているよりも、ずっと見やすい。
・値段が安い。1,260円。

結局これに決めた。

パラパラと地図をめくる。
旅行したいなあ。