貧乏すぎるので、単発のバイトを探していると、エキストラのアルバイトがヒットした。
拘束時間は長いと言うが、待ちの時間は、本を読んだり勉強できるのでよいかなと思って、応募してみた。
色々あったけど、登録場所が会社に近いところにした。
雑居ビルの4F。
看板はない。ポストにテプラが貼ってあるだけ。
エレベーターが開くと、へたくそなピアノと歌声が聞こえる。
え?ここか?と思うが、
A4の紙に社名と矢印が書いてあったので、とりあえず扉を開く。
不協和音で、私の「こんにちは」の声がかき消される。
奥から、清潔感を感じさせないおじさんが、顔を出す。
私は部屋入っていき、面接に来た旨告げると、どうぞと言われる。
汚い事務所であった。
壁ははがれ、椅子はよたよたしている。
どうぞと言われた机は、アイドル雑誌っぽい雑誌と、汚い書類が山積み。
そして、耐え難い音楽の生演奏が鳴り響いている。
最悪の環境である。
彼にこれを記入してくださいと紙を渡される。
身長と靴のサイズは、まあ、いいですけれど、
バスト、ウエスト、ヒップっているんですか?
書かなかった。
私、エキストラですから。「村人1」ですから。
おじさんから説明を受ける。
ウチは、こんなプロダクションしています、こんなCMのオファーが来るんですと
書類を出すが、いちいちボロボロの紙をだしてくる。
何年前の紙なのだろうか。
有名企業なので大事にとっておいた鉄板ネタか。
「踊るxxx」とか「家政婦のxx」などで実績があるらしい。
「えーっと」と彼が、雑誌や切り抜きや脚本を私に見せようと、
がさがさすると、他の方が記入したプロフィールの紙がはらり。
ああ、私もきっとこんな管理をされるのか。
これ応募したの失敗だったかな、と思った。
彼の説明によると
・ギャラは容姿による。
・エキストラを務めている人は、経済的にしっかりしていて、趣味の人が多い。
開業医、看護師、キャビンアテンダントが多い。
・(役者やモデルとしての)教育を受けているかによる。
・ウチのエキストラは、ただの通行人とかじゃなくて、もう少しレベルが高いものを求めている。
など。
はあ。
容姿ですか。。。
わたしは、完全に不可であろう。
これもよい社会勉強になった。
帰り道、こんな変なバイトするくらいなら、毎日少しづつ残業した方が割が良いことに気づいた。。。
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