2012年2月24日金曜日

遥か遠くの「普通」


住民税の用紙が届いた。
期日に満額払えそうにない。

役所に電話すると、払えない人が多いのだろうか、
担当者全員が、話し中だった。

よく「金持ちにならなくてもいい、”普通に”食べれればいい」と言う人がいる。

「私、欲はありません」という口ぶりで。

普通って何だろう。

「普通」が、難しいよ。

2012年2月17日金曜日

辞めないこと

最初に通った翻訳学校の講義で教えてくださった先生が
「みんな、辞めちゃうんだよ」
と仰っていたのを思い出す。

「あなたも、辞めるかもしれない。今は、わからなくても」

あの時、この人、イジワルなこというわね、と思ったが
今はよく分かる。

仕事に行きつくまでに、息切れして辞めてしまう、あるいは
実は本当に仕事にしたいとまでは思っていない人は多いだろう。
すそ野が広いだけに。

調べ物をしていると、ヤフー知恵袋などで
「和訳お願いします」などの書き込みがヒットしてくる。
学校は同じ課題を数期にわたり使用しているので
内容から明らかに、過去の生徒が残したものだ。
こんな中途半端な気持ちの人も、たまには学校にいたんだな。

講義が続いている間は、お尻を叩いて煽られているので、みんな走る。

学校が終わっても、ずっと走り続けるために
体力をつけよう。

2012年2月10日金曜日

10年越しの約束

最初に翻訳の学校に行った時、生徒は私だけだった。
先生は元NHKの記者で、定年後、翻訳を教えていた。

その学校では、東京のとある有名な先生の講義が教材だった。
地方都市では、通信教育とスクーリングの組み合わせで
別の人が教える仕組みになっていた。
私は、名古屋に居た。

課題は、イギリスのノンフィクション。
ある日、映画のタイトルが文面に出てきた。
古い映画だったので、母に聞いてみると
そういえば、この前、NHKで観たかも、タイトルは忘れたと言った。
私は、ここ数週間の新聞を漁り、映画欄を探した。

これかなというタイトルの映画を見つけ、放送局に問い合わせた。
何日の放送の、この映画のタイトルは、これこれですか?と。
電話にでた方は、少々お待ちくださいと言って、
すぐに確認し、快く答えてくれた。

今、思うと、何と恥ずかしい。。。
そういえば、あの映画 、なんてタイトルだっただろうか。

私は、きちんと邦題のタイトルを調べたのに、
教材の訳例は、東京の先生が勝手に訳したタイトルのままだった。

私を教えてくださっていた先生は、
よく調べましたね、と褒めてくださった。

そして、なぜか、真面目に取り組んだご褒美といって、お食事に誘われ、
全日空ホテルでイタリア料理のフルコースをごちそうになってしまった。

お会計で私も出しますと言ったが、断られた。
私は素直に甘えることにした。

そして、先生は
「あなたが翻訳で稼ぐようになったら、次はあなたがごちそうする番ですよ」
と笑っておっしゃった。
はい、と私は返事をし、財布をバッグにしまった。
「でも、あまり待たせないでくださいよ。5年も10年も、僕は待っていませんからね」

あの頃、私はお酒も飲めない23歳だったな。

もう10年経ってしまった。


早く約束を果たしたい。
まだ、間に合うかな。

2012年2月8日水曜日

2/29 戸田奈津子氏・鳥飼玖美子氏の特別対談

神田外語大学客員教授 戸田奈津子氏・鳥飼玖美子氏の特別対談があるそうだ。

■日時 2012年2月29日(水) 17:30~19:00(開場/16:50)
■会場 神田外語学院(東京都千代田区内神田2-13-13)
■参加費 無料
■定員 300名。

詳細はこちら http://www.kandagaigo.ac.jp/kgcc/news/report186.html

2012年2月6日月曜日

最期に大きな後悔を

最期を迎える患者が人生を振り返り後悔すること上位5位が英ガーディアンに掲載されていた。

1. 誰かが自分に期待するからではなくするからではなく、自分自身が正直に生きるための勇気が欲しかった。
2. 一生懸命働きすぎた。
3. 自分の気持ちを表現する勇気が欲しかった。
4. 友達と疎遠にならずにいたかった。
5. 自分自身を幸せにしてあげたかった。

不可能なものはないと思った。
簡単にできたはずなのに、目をそむけてしまった、あるいは
自ら行動に移せなかったことを人は悔やむのだろうか。

私は、極めて健康体であり、死に迫られてはいない。
漠然と、ずっと続いていくのだろうとのんきに思っている。

のんきに暮らしながら、小さなことに面倒くさがらず、
最期に残る後悔は、大きなものにしたい。

志半ばで死ぬことは、悔いを残すことかもしれない。
しかし、私はそれもいいかなと思う。

手塚治虫が、「グリンゴ」を未完に終えてしまったように
死の間際まで、「仕事」をしていたい。
暮らし向きのためだけの仕事ではないものを。

もう、いいや、と、生をあきらめて死ぬより、
何かを目指す過程、渦中にいる方が幸せかなと思う。
例えば長編の翻訳途中、最後のページを目指している時とかね。
いや、これって一番苦しい時かしら。

2012年2月5日日曜日

1日10分の壁

1時間番組の納期が1週間くらいと聞いた。
1日10分仕上げるスピードが必要だと。

試しに土曜日に頑張ってみた。
約7分で字幕100枚の課題を1日でどこまでできるのか。
約9時間で90枚だった。
100枚というのは、ある種の壁だな。

昔、通訳と翻訳は陸上でいう所の
短距離(100m)と長距離(3000m)のようなものだと思っていた。
極端な話、通訳は瞬発力、翻訳は持久力だと。

例えば10分120枚の字幕を8時間でドラフト2時間見直しする場合
1時間に15枚の第一稿を仕上げなくてはならない。
すると、1枚にかける時間は平均4分以下である。
データの裏を取り、関連書籍を読み漁った上での話である。

これは長距離というより、中距離(800m)だなと思った。
最初はゆっくりなんて言ってられない。
スピードを保ち、ラップタイムを気にしながらの有酸素運動である。
乳酸がたまるんだよなぁ。


2012年2月3日金曜日

名刺について考える


名刺を作ろう。
翻訳は、資格の職業でもないので
肩書は、「翻訳者」 としてしまえばよい。
本当に必要になった時に、急に作り出すのは大変なので
暇な時に作っておこう。

私は、連絡先が分かるだけの
シンプルですっきりしたものにしようと思っている。

紙は、やや分厚めの、ざらっとした感触で
活版印刷にしよう。

「フリーランス 翻訳 名刺」などと検索してみると
名刺に自分の趣味やジャンルや過去の作品名などを
こと細かに裏面に記載する人もいるようだ。
似顔絵を乗せたり、写真をいれたりする人もいる。
その方が、記憶に残りやすい、と。

翻訳は、黒子なので、私もかくありたく
あまり派手に主張する名刺にしないでおこうと思っている。

でも、これって、マーケティングの観点から考えると、
逆行する考え方なのだろうか。

2012年2月2日木曜日

バレンタインの義理チョコについて

職場の義理チョコって、面倒くさいわ。

本当の「義理」チョコは、面倒である。

いくらにします?
カタログ取り寄せます?
など、企画する女性たち。

余計な仕事を増やさないでほしいものである。
 
局長にもあげます?という問いに、
「なくていいんじゃないですか」と私は言った。

グループの上の、室の上の、局にいるわけで、
そんな直に関わってないし、
向こうは独りでこっちは6人。

お返しとか、贈る側は期待しないが
彼に気を遣わせて、逆に迷惑なんではないかと思う。

女は盛り上がっているけれど、
サラリーマンのおじさん方は、どうだかね。
カワイイ~!チョコレートもらってうれしいのだろうか。

正直、面倒だ、と思っている男性は多いのではないだろうか。