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2013年9月12日木曜日

漫画「アンカル」



SF長編漫画『アンカル』が面白い。
原作は映画監督 アレハンドロ・ホドロフスキー。
画を担当したのは、メビウスのペンネームで知られる、フランスの漫画家ジャン・ジロー。

本国では1981年に第1巻が発売された。
日本語版は遅れること5年、1986年に講談社が1巻を出版。

原作は1988年に第5巻で完結したのだが、
何があったのか、2巻以降が翻訳されることはなく、物語は未訳のまま時が過ぎた。

2010年、ついに小学館から日本語の完訳版が出版された。
やっと日本の読者に届いた物語は、30年前に書かれた「未来」の話。
2013年に読んでも、古くささは感じられず
時の洗礼にも耐えうる面白さがある。

何より画が素晴らしい。
メビウスの画は、飛んでいる、あるいは
ふわっと浮いている画が気持ちいい。

メビウスのウェブサイト
http://www.moebius.fr/

2013年6月22日土曜日

3つの条件

 「ガロ編集長」(長井勝一著)に、こんなくだりがある。
毛沢東だったかが、いい仕事をする条件として、若くて、無名で、貧しいことというのを挙げていたと思う
34歳の私が、若いかと言うと、どうなのかな?
翻訳者は企業のように定年がないので、若い方と言えば、そうかな。

「若さ」は微妙だとしても、
「無名」と「貧乏」には自信があります!
胸を張って言うことではないが…

一生「無名」でも構わないが、「貧乏」とはいい加減、手を切りたい。
でも、たぶん、この先もずっと付き合っていくんだろうなと思う。

2013年4月20日土曜日

ヒトラー

4月20日。今日はナチス・ドイツの独裁者アドルフ・ヒトラーの誕生日である。
もし、まだ生きていたら、120歳を超える、おじいちゃん。


この「もしも…」を小説にした物語がドイツで大ヒットしているらしい。
ヒトラーが現代に生き返る。当の本人は大真面目なのだが、
そっくりさんと思われ、ブラックジョークと受け取られてしまい、
コメディアンとして人気者になってしまうそうな。
日本語訳が出たら、読んでみたい。

もし、映画化されたら、『ヒトラー最期の12日間』で総統を演じたブルーノ・ガンツに
再びヒトラー役をしてほしいなあ。

総統(本物)




ブルーノ・ガンツ
さて、ヒトラーを取り扱った作品と言えば、
真っ先に思い浮かぶのは、手塚治虫の漫画『アドルフに告ぐ』である。


『アドルフに告ぐ』

3人のアドルフにまつわる物語。
1人は、アドルフ・ヒトラー。
そして、ユダヤ人のアドルフ・カウフマンとドイツ人と日本人のハーフのアドルフ・カミル。

物語は1930年代から始まる。
舞台は、日本とドイツ。物語が深みにはまっていくにつれ、複雑に交錯していく人間関係が面白い。
史実を織り交ぜながら、細部まで練られたストーリーで、最後までぎゅーっとひきつけられる。

2013年1月25日金曜日

「まんが道」をたずねて

 

藤子不二雄のコンビ名で、漫画を書いた藤本弘と安孫子素雄。
少年時代の昭和30年代、漫画がまだ市民権を得られていなかった。
まして、地方においては漫画家がまだ職業として認識されていなかった。
どうやったら漫画家になれるか、道などないけれど、
書きたいという情熱に駆られて“まんが道”を歩んでいく。
夢に向かって進む清々しい物語。

高校生のふたりは、春休みに、富山から東京にやってきて、
原稿を出版社に持ち込み編集者に見てもらうシーンがある。

『まんが道』のコマに描かれている場所に実際に行ってみた。

「!」をつけるほどのことではない












































少年画報社は、今も健在。
私はこの通りを自転車でよく走る。
この看板を見るたびに、今、まさに駆け出そうとしていた、まんが少年を思う。


学童社に向かうふたり



学童社という出版社はすでに倒産し、今は存在しない。
ここが出していた『漫画少年』に手塚治虫が『ジャングル大帝』を連載していた。 

今は、日中友好会館となっている。

玄関はどうした?

「実際、訪ねてみたら、ガッカリした現在の姿」をここまでやってくれるとは。
裏口か。
こま犬、もっと活用したって。

「なぜこの場所にこま犬が?」と以前から、疑問に思っていた。
昔はここが玄関だったのだろう。

藤子不二雄は、このこま犬をドキドキしながら見上げたんだなあ。

2012年3月25日日曜日

闇金で金を借りる話

漫画『闇金ウシジマくん』が面白い。

堕落していく様、ダメな人間の心理描写がたまらない。
そこに世の中の闇を描いた社会派の漫画である。
コマに乾いた空気が漂い、セリフのない、何でもない描写で物語る。

ただし、暴力、ヤクザ、ドラッグ、及び美しくない性的描写に抵抗のある
紳士、淑女の皆様には、あまりお勧めできるものではない。

10巻-11巻あたりの「サラリーマンくん」のエピソードがよかった。

疲れた主人公が会社の屋上からフェンス越しに東京タワーを
携帯電話でパシリと撮る画から、静かに始まる。

フェンス越しに描かれる主人公の画がまるで、
行き場のなさやスパイラル的なものを感じさせるし、
囚われているかのようにも見える。
のちに、主人公が昔、カメラをやっていたことがさらりと描かれる。
それが今や携帯電話。
読み進めていくと、扉のシーンの悲しさが
じわりと歩み寄ってくる。

漫画全体を一様に悪くいう人がたまにいる。
しかし、小説がすべて芸術的と言えまい。

漫画はメディアであって、ジャンルではないのだから。