2013年9月1日日曜日

食べ物とイメージ


男友達とアイスクリームの話になった。

私は、ベートーベンと3時のおやつに
アイスクリームを食べたことを話した。
すると、彼が言う。
「何食べた?」
「ピノだよ」

「何それ」と彼は意味深な視線を投げる。
「はあ?何が?」

「それは、かわいさアピールか?」
「はいっ?何で?ピノが好きなだけだよ」
私は笑った。

「ね、ピノってかわいいの?脂肪分が高いから?」
「いや、そういうことじゃない」

彼曰く――

例えば、レモンサクレは一見さわやかそうだけど、
木のスプーンで、力入れてガリガリっと突くのは
色気がない。
レモンのやり場に困る














 
 モナカ系は洗練さに欠ける。

チョコが入っているのが好き















 あずきバーは老けて見える。

25過ぎてから好きになったわ















そこへいくと、ピノなんてのは、
スティックでぷすっと指して、
ひと口でパクっと口に含み、
片側のほっぺが膨らんでいるのがカワイイのだと言う。

種別が「アイスクリーム」

そんなこと考えたことなかったわ。
でも、物語を訳す時には、この発想は大事だ。
登場人物のキャラクターやイメージって
こういう小さな演出の積み重ねで作り上げられる。



「ふーん。じゃ、一番エロいアイスって何?」
「そりゃ、もう、あれだ。昔、懐かしい丸棒のアイスキャンディー。
 ミルクがいいね。あれを、こう…」




「わはは、もう、バカ!やらなくていいってば!」
と、彼の腕をはたいた。

男の人は想像力が豊かですな。

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