2014年7月30日水曜日

In the Pink

勤めている事務所は、日本の映画を海外に販売する業務を行っている。
一般作もあるのだが、取り扱いのほとんどはピンク映画。

私は字幕担当なのだが、販売のアシスタント業務も行っている。
その中の一つが、映画のタイトルを英語でつけること。

日本のピンク映画のタイトルは、
漢字のエロそうな雰囲気だけでつけていることもあり
タイトルをそのまま訳しても、何だかよくわからない。

背徳美熟淫母、とかね。
まあ、熟女で美人で淫乱なお母さんってことなんでしょう。
で、スワッピングか不倫で背徳感でもあるのでしょう。
このあたりなら英訳は可能。

でも、「性権交代」や「満淫御礼」とか
同音の漢字でエロを表現されると、お手上げになってしまう。

いろんな方向からエロをからめたタイトルに、なるほどなあと思う。
漢字を駆使し、コンパクトにまとめ、エロを表現する心意気。

字幕では造語はNGだけど、言葉遊びのセンスは見習いたい。

2014年7月26日土曜日

永遠のテーマ

チームを組んで行い、途中で互いの訳をチェックする時
私は他人の原稿でちょっとでも引っ掛かったところは、
きっちりコメントをするようにしている。

「マジうっさいわ、この人」と思われているかもしれない。
でも、構わない。仕事なんだから。

返り血を浴びる覚悟で、バッサリ切っている。

ところが、他人の字幕は隙が見えて、勢いよくコメントできるのに、
自分の原稿はなんて無防備なんだと戻ってきたコメントを見て反省する。

結構、しょうもないことを指摘されて、
本当に申し訳ない気持ちになる。

字幕は不特定多数の人が見るものだ。
どんなイジワルな視点で突かれてもいいように
守りを固めておきたいものである。

自分の原稿を客観的にチェックするというのは
永遠の課題だな…