私は、紹介予定派遣の「ハケンさん」。
3月で契約打ち切りである。
ハケンの営業から、そう通達を受けた午後、
部長に呼び出された。
「聞きましたか?」
「はい」
担当部長、主任に話したら、とても残念がっていた。
総務部では大変評価が高かった、
俺は、あなたを評価している、
みな私が落ち込むのではないかと、とても心配している、と言った。
私は、この会社、やだなぁとずっと思ってきたが、
彼らがいるから、がんばろうって気持ちを持ち直した。
その人々が私に対し温かい気持ちで居てくれたと思うと
ほろりときた。
不覚にも部長の前で泣いてしまったわ。
部長は、私の再就職を全面的に支援すると言った。
娘さんが、丁度就職活動をしており、コネを探しているらしい。
彼は、50歳位。友人らも管理職のお年頃だ。
私は部長と同じ名字である。
だから、何だか他人とは思えねぇンだよな、と言う。
月曜に某ラジオ局の本部長に、社用車を使って会いに行くのは、
娘さんの就職あっせん、らしい。。。
あなたも履歴書を持ってきなさい、
こっちがウチの娘で、こっちは、娘のような者ですって言うからさ、と。
部長も3月末で別の会社に異動になる。
切られるのに、あと1カ月めんどくせーな、って思ってるかもしれないけどさ、 お互い3月末まで、がんばろうぜ、と部長が言った。